故事・名言集
た行
○大器晩成(老子より)
大きな器は時間がかかって造られる。優れた才能や腕を持った人は長い間、時間をかけて物事をつくり上げてゆくと言う事
○大魚も陸に出れば蟻にせめられる
大きな魚といえども陸地では蟻にかなわない。才能がいくらあっても地位がなければ腕を振るう事が出来ない
○大功を成す者は衆に謀らず
事業に成功する者は多勢の人に相談せず独自の判断で事を運ぶ
○大山の高きは一石に非ず
大きな山は小さな石の積み重ねである。大事業は多勢の力が一つとなって成功するものだ
○大声里耳に入らず(荘子より)
大声で力説したところで凡人にはなかなか理解してもらえない
○太陽は日々に新しい
太陽は日毎に新しい変化があり違って行くように人も日一日と進歩してゆく
○鷹を養う如し
ひねくれた者を使う事は鷹を飼うようなもので非常に危険で難しいと言う事
○薪を抱いて火を救う(漢書より)
火を消そうと思って薪を火にくべると言う事は、火力を強めると言う事で。害を除こうとして、かえって害を大きくすることのたとえ
○諾を宿むること無し(論語より)
一度承諾したことは、その日のうちにやり遂げる事が肝心で一夜過ごして翌日に持ち越さない事
○多言なればしばし窮す(老子より)
口数が多いとつい余分なことを言い過ぎることがあって、後で困る場合が多い。べらべら喋る事は良くない
○叩けよさらば開かれん(新約聖書より)
何の努力もしないでただぼんやりと待っていても道は開かない、努力すれば必ずその道は開くことである
○正しきを行う所、邪(よこしま)なる事あり(旧約聖書より)
正義を正す裁判所においても間違った判断をする事もある。正しい判断は神の国である
○達人は大観す(文選より)
達人は小さなことにとらわれず全体をよく見て判断するので間違う事はない
○貴き者必ずしも富まず(童子教より)
いくら身分が貴いと言っている者でも、必ずしも金持ちだとは限らない
○他人の弓を引かざれ
人の持ち物に手を出したり、人に頼る気持ちをもたない方が良いと言う事
○楽しみ盡(つ)きて悲しみ来る
楽しみも絶好調に達した後は悲しみが訪れる。楽しい事はいつまでも続かない
○玉に瑕
文殊のように美しい玉であっても傷があれば何もならないと同じように人も何かしら欠点があるものだと言う事
○民苦しめば則ち仁ならず(説苑より)
人民は生活が苦しくなればなる程、義理人情を忘れその苦し紛れに悪いことをする
○短気は損気
気の短いことは後で後悔する。結局損をすると言う事
○男女七歳にして席を同じうせず(礼記より)
中国の古い道徳で男女共七歳になれば同席しない。男女の区別をはっきりさせよと言う事
○短を捨てて長を取る(漢書より)
人間には長所短所があり、劣っているところは捨て、その人の良い所を取り入れてやるべきだ
○知恵出てて大義有り(老子より)
昔は嘘偽りのない時代があったが現世のように知恵が活用されるようになると、それを悪用し世の中が乱れるようになった
○力は実を貴ぶ
何事も成し遂げるのは堅実な努力が必要でありそれが大切だということ
○池魚の殃(わざわい)(そば杖を食う〜類語)
予期していない事で思いがけない災難に出会う事
○竹馬の友
子供の頃より老いた後々までも常日頃変わりなく交際を続けている親しい間柄の友達を言う
○知者は惑わず(孔子より)
知恵のある者は人になんと言われても迷わない
○痴人の前に夢を説くべからず
愚か者に夢の話をすると本当に信じてしまうから夢を語らない方が良い
○父教えざれば子愚なり
父親が道徳や学問を教えなければ、子供はその道を理解出来ず愚かになる
○父命じて呼べば唯(い)して諾せず(礼記より)
父が呼んだ時はどんな事をしていても直ぐに返事をしてぐずぐずしない事
○血で血を洗う
親類や血族同士が互いに殺し合うことで悲惨極まる事を言う
○治にいて乱を忘れず(易語より)
世の中がよく治まって平穏な時でも、戦乱の時を予め予期して準備しておくということ
○地に倒るる者は地によりて立つ
物事に失敗しても反省する気持ちがあれば進歩もある
○智は非を飾るに足る(説苑より)
悪知恵は悪いことを良いことのように飾り、見せかける事も出来る
○中道にして止む(論語より)
物事が完成する前に中途半端で止めてしまう事
○長者の萬燈より貧者の一燈
金持ちや権力のある者の寄付より、貧しい者の心のこもったわずかな寄付の方が、はるかに勝る
○塵積もりて山となる
わずかな事でも大きなものになるから小事をおろそかにしてはいけない
○月落ち烏鳴いて霜天に満つ
楓橋夜泊と言う詩の一句で月はもう西に傾いて鳥が鳴き翌朝の霜を思わせるように、夜空は寒気で満ちていると言う事
○土積もりて山となる(説苑より)
土が積もれば山となる、そこに草木が生える。わずかなものでも積もり積もれば大きなものとなる
○手を翻せば雲となり手を覆せば雨となる(朝の雲夕の雨〜類語)
杜甫の詩の中の句で、人情が変わりやすく利欲の為には、うって変わった態度になる事の例え
○天才とは努力である
生まれつき優れた才能を持った人でも努力はする。発明王エジソンも「天才とは一%の霊感と九九%の汗の事である」と言っている
○天に三日の晴無し
晴天でさえ三日と続かない、世の中も平穏無事な日が長く続くことはない
○天網恢恢疎にして漏らさず
悪者は一時は逃げられても必ず捕らえられる。 天が 悪事に対して厳正であることの意。 天の網は広大で大雑把であるが、決して取り逃がす ことのないこと
○燈火親しむべし
韓愈の詩の中の言葉で秋は読書をするのに良い季節である。夜も長く又灯火のもとで本を読むことも楽しい事だと言う事
○同美相妬み同業相仇す
美しい者同志お互いにその美しさをねたみ、同じ商売をもってその仕事をする者は、互いに邪魔をし双方共に敵と思う
○読書百遍義自ら見る
わかりにくい書も繰り返し繰り返し読めばその内に自然に解るように成るものである
○毒を以て毒を制す
毒にあたった病人を治すには毒薬を用いて治すというように、悪人をおさえる時には悪人を使うと言う事
○朋有り遠方より来たるまた楽しからずや(論語より)
学問が上達すると友達が遠くから訪ねて来て教えを乞うことがある、それは楽しいことではないか
○虎は死して皮を留め人は死して名を残す
虎は死んだ後美しい皮を残すが、人は死後、生前の名誉が永久に残るよう日頃名誉を重んじ心掛けるべきだと言う事