故事・名言集
か行
○隠すことは口より出すな
隠している事は言わないことが第一だし人に知られたくなければしない事が一番だ
○学は須く静なるべし
学問をするには気を落ち着けて一生懸命励むことが大切だということ
○籠の中の鳥
身を束縛されて自由に身動きできない状態で、鳥にたとえると自由がきかないので天空を恋し慕うこと
○風邪は百病の本(風邪は万病の基)
万病の始まりは風邪に似ているという程、風はあらゆる病気になるもとであると言う事
○瓜田に履を納れず
瓜の実っている畑で履をはきかえるといかにも瓜を取ったかのように思われる。他人の疑いがかからぬよう注意するべきだ
○神の国はなんじらの中にあるなり
天国は人それぞれの信仰にある。新約聖書にあるキリストの言葉でパリサイ人の問いに答えたもの
○彼を知り己を知れば、百戦して殆からず
敵の状況をよく知り味方の情勢もよくわきまえておけば何度戦っても危険にさらされない
○可を見て進み難を知りて退く
その場、その時の様子を見て、進めると思えば進み困難だと思えば退く方が良い
○金を貸せば供を失う
友人同士の金の貸し借りは、返らない場合必要以上のトラブルになって友を失うことになりかねない。むしろ断るほうがよい
・・・祖父の遺言を思い出した。「親しい人でも保証人には成るな」・・祖父は家・田畑を取られたらしい
○勝って兜の緒を締めよ
成功しても油断せずに、用心深く行動しなさいという事
○肝胆相照らす
心の底から打ち解けて交わることで意見も全く一致する。生きるも死ぬも一緒だということ
○間髪を容れず
ちょっとの隙間にも髪の毛一本も入る余地がない、非常に急な時でも待つことができないことのたとえ
○管鮑(かんぽう)の交わり
親密な交際を言う。斎の管仲と鮑叔牙が幼い頃から大変仲が良くどちらかがへまをしても相手の心の中をよく理解し絶えず友情が変わらなかったという
○木から落ちた猿
唯一の頼りを失ってどうして良いのか途方に暮れている有様を言う
○聞くは一時の恥,聞かぬは一生の恥
知らないことを聞くのはその時だけ、恥ずかしいが聞かないで過ごせば死ぬまで恥ずかしい思いをすることになるという事
○机上の空論
机の上で考えただけで、実際には役に立たない理論や計画の事
○木静かならんと欲すれど風やまず
親孝行をしなければと思う時には親はもうこの世を去っていて孝行する事が出来ない
○疑心暗鬼を生ず(列子より)
疑う心があると正しい判断で物事を見つめることが出来ない、心が弱くなるとありもしない鬼の形まで見えてくると言う事
○木に縁りて魚を求む(孟子より)
木に登って魚を取ることは不可能である、手段や方法を考えて目的を達成するべきだ
○肝は大きく心は小さく持て(唐書より)
度胸は大きく持ち、注意力は心細やかにし世の中をうまく渡れということ
○漁夫の利
両者が互いに争っている間に第三者に利益を奪われてしまうこと
○槿花(きんか)一日の栄(白氏文集より)
朝花が咲いて夕方にはしぼんでしまう槿の花のように、人生の盛りも一時に過ぎない。人の世の栄華が短いこと
○苦言は薬なり甘言は疾なり(戦国策より)
忠告は聞きにくいが身のためになる。人のためになるような言葉なら良いが、心を奪われるような言葉だと身を誤る
○口は禍の門
口から出た言葉や表現はよく考えて、迂闊にものを言うと災難を招くことがあるから慎重にするべきだ
○君子危うきに近寄らず
徳の高い人格者は自分を大切にするから危ない事や危険な仕事には手を出さないと言う事
○苦労は買ってでもせよ
苦労することはよい経験であり、将来きっと役に立つから、買って出ても苦労したほうがよいという教え
○君子に三楽あり(孟子の言葉)
君子には三つの楽しみがある。父母・兄弟が無事であること、誰に対しても後暗さがないこと、優れた人を教育する
○芸は身を助ける
習い覚えたことが生活(就業)するのに役立つ
○現在の果を以て未来を知る
現在の身のあり方を見れば将来行く末までがわかる
○剣を取る者は剣にて亡ぶ
イエスキリストの言葉で剣を扱う者はいつしか自分も剣により亡びる
○子有れば萬事足る
人は子供があれば、それで充分に満足であり、これ以上何も言うことはない
○光陰矢の如し
月日の経つのは早いものである。一度過ぎ去った過去は再び帰らない。
○江河の溢(いつ)は三日に過ぎず(説苑より)
川のあふれる大洪水でもその激しい勢いは三日も続かない。一時的に激しい勢いであってもいつまでもながつずきはしないことのたとえ
○口血未だ乾かず
中国で諸侯が集会し約束事をした時に牛の耳を取り血をすすり合う儀式があった。口の中がまだかわかない、約束をして間がないこと
○巧言は徳を乱る(孔子の言葉)
たくみで上手な表現で言う言葉には道徳心に害があると言う事
○巧詐(こうさ)は拙誠(せつせい)に如かず(説苑より)
どんなに上手く偽ってもそれは作り事であって、下手でも誠意がこもっているものにはかなわない
○恒産無き者は恒心無し(孟子より)
決まった生業のない者は落ち着いて物事をてきぱきと判断していく心がなくすぐにぐらぐらした気持ちになる
○高山の頂には美木なし(説苑より)
高山の頂上に生えている木は自然に痛みつけられて美しいものはない。高貴な人も絶えず人に妬まれて美名を維持しにくい
(老子より)
○功成り名遂げて身退くは天の道なり
手柄をたて、名声を得た上は、早くその地位から退いて自身を守るのが天の道に叶った生き方である
○郷に入っては郷に従う
その土地に入ったらその土地の環境や風俗習慣に従って振る舞うという事
(准南子より)
○高木に縁りて四方を望む
実力がない者が高い地位についているとかえって自身のためにならないということ
○氷は水より出てて水よりも冷たし(荀子より)
弟子が師より勝るということで、学問はいつまでもとどまることはない、努力すれば師を凌ぐ
○虎穴に入らずんば虎子を得ず(後漢書より)
虎の住んでいる穴に入らなければ虎の子を得られない。危険を冒さなければ素晴らしい成果は期待できない
○故郷へ錦を衣て帰る(南史より)
他国に出て苦労し立身出世して故郷に帰ること
○五十歩百歩
多少の違いがあるにはあるが本質的には結局同じだということ。兵士が戦場で五十歩逃げても百歩逃げても結果逃げたことには変わりはない。孟子の「五十歩を以て百歩を笑わばすなわち如何」からきた言葉
○言葉は身の文(あや)
人の話す言葉を聞くと、その人がどんな人であるか、およその程度や品位が理解できる
○この父あってここにこの子有り(この親にしてこの子ありー類語)
立派な父親がいればこそ、このような立派な子がある
○五里霧中
五里四方も続く深い霧の中に迷い込めば西も東もわからなくなってしまう。物事の方針がつかめず困ったことのたとえ