故事・名言集
あ行
○愛してその悪を知り、憎しみてその善を知る(礼記より)
人は愛や憎しみのため理性を失いがち、善悪の区別を正しく見極め冷静な態度が必要だ
○青は藍より出でて藍より青し(荀子より)
弟子がその師より優れている例え
○悪事千里を走る
善事はなかなか知れ渡らないものだが、悪事はたちまち千里のかなたまで伝わるもの
○朝に道を聞けば夕べに死すとも可なり(孔子)
人間としてその道を聞き知ることが出来たなら、すぐに死んでも悔いがない
○頭剃るより心を剃れ
頭を剃り仏道に入るよりはまず心を改めるのが第一であり、外形を飾るよりはまず内心を修めなければならないという教え
○当たって砕けろ
思い悩むより、とにかく思い切ってやってみろ
○案ずるより生むが易し
あれこれ悩んで心配するよりも、やってみたら以外と簡単に出来る
○危うきこと累卵の如し
かさねた卵がいつ崩れ落ち割れてしまうかわからないように極めて危険な状態を言う
○過ちを改めざる是れを過ちと言う
過ちは誰でもする、その過ちを改めればとがむべきものではない。改めなければ過ちとして思われる
○過ちを観てここに仁を知る(論語より)
その人の犯した過ちを見ると人柄がわかるということ
○言うは易し行うは難し
どんなに大きな事でも言えるが小さいことを実行するとなると難しい
○怒れる拳笑顔に当たらず
怒っていても笑顔で応対されると、振り上げた拳も自然に出せなくなる
○生くべきか、生くべきにあらざるか、それが問題だ
ハムレットに出てくる言葉で生き続けたほうが良いか、いっそ死んだほうが良いのか解らない。どちらの道を選んで良いのか迷う時に表現する
○衣食足りて礼節を知る(管子より)
生活にゆとりが出来てくると道徳心が高まって礼儀作法を知るようになる
○医者の薬もさじ加減
医者がどんなに良い薬を使おうとも分量が正しくなければ効かない。さじ加減が大切(何事も適度が大切だという戒め)
○痛くも痒くもない(普書より)
苦痛を全く感じないとか又は利害関係が全然ない等に言うこと
○一日一字学べば三百六十字
毎日少しずつ怠けずに勉強に励めば積もり積もって大きなものになる
○一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり
1日の計は朝のうちに立て、一年の計は年の初めに決め、何事も早めに準備し、計画せよと言う事
○一を聞いて十を知る(論語より)
事の全てを聞かなくても一部を聞けば全体がわかる。頭脳の働きが鋭い人のことを言う
○一寸の光陰軽んずべからず
ごくわずかな時間でも無駄にしてはいけない、一分一秒でも一生懸命励むことである
○一以て之を貫く(論語より)
自分の道を通すことであって心の中に理想があり、考えが統一されたら自分のその考え方を通すことが道であるということ
○井の中の蛙(後漢書より)
狭い井戸の中に住んでいる蛙は自分の狭い考え方にとらわれすぎると、もっと広い世界があるのを知らないで終わってしまう、世間知らずのこと
○飢えたる者は食をなし易し(孟子より)
飢えている者は何でも食べる、悪い政治に苦しむ人民は善政をほどこせばすぐ喜ぶ
○内に省みて疚(やま)しからず(論語より)
自分自身反省してみると良心にとがめるようなことはない、このような人は恐れも心配もない
○中に誠あれば外に形る
誠意があれば表面に表さなくとも自然に形となって外に現れてくるものだ
○馬には乗ってみよ人には添うてみよ
何事も自分で直接確かめてみる
○怨み骨髄に入る(史記より)
くやしさ一杯でしんそこから怨んで忘れる事が出来ないこと、恨みが極めて深いことを言う
○患いを救い災いを分かつ
人が困っているときは、その災難を分かち合う気持ちで、その人を心より助けてあげると言う事
○運用の妙は一心に在す(唐書より)
法式を活用することに価値がある、活用しなければ価値がなく活用するかしないかはその人の心でどうにでもなる
○栄華あれば必ず憔悴あり(准南子より)
栄えてゆくことがあれば必ず衰えもある、この世の常だということ
○英雄人を欺く
英雄は自分の才能を信じて意外な行動に出ることが多いから、人はその人を英雄と思わない
○淵中の魚を知る者は不詳なり
秘密を知ることは身のためにならぬことがあるからあまりこせこせしない方が良い
○遠慮なければ近憂あり(孔子の言葉)
目先の安易さだけを考え、何の対策も立てずにその日暮らしをしていると、そのうちに必ず心配事が生じてくる
○老いては子に従え
歳をとったらあまり意見せず、何事も子供に任せて子供の意見に従うがよい
○奢る者は心常に貧し
身分以上の生活をする者はいつも心のどこかに不満を感じている。貧しくともそれなりに豊かさがある
○押してもダメなら引いてみよ
がむしゃらに押し進めるだけではダメ、状況を見極め、場合によっては引く事も必要
○尾を揺かして憐れみを乞う
犬が尾を振ってご機嫌を取るように恥も外聞もなく人の同情を求めると言う事