民主党

野田首相の26日夜の記者会見の要旨は次の通り。

 立ち向かう政治

 社会保障・税一体改革関連法案が衆院で可決した。ねじれ国会の中で、今を生きる国民や将来世代をおもんぱかって、大きな改革の第一歩を踏み出せたことは大きな意義がある。舞台は参院に移る。気を引き締め、今まで以上に緊張感を持って審議に臨み、何としても今国会中に成立させたい。

 社会保障の改革は待ったなしの状況だ。安定財源の確保と同時に、財政健全化を達成するのが一体改革の意義だ。安定財源とは消費税。日々経営に苦労されている中小企業者、家計のやりくりにご苦労されている皆様に負担をお願いするのは政治家として本当につらい。避けられるならば避けたいと誰もが思う。

 だが、誰かが社会保障を支えなければならない。(増税分は)すべて社会保障に還元するのが大きなポイントで、理解を頂きたい。「景気が悪そうだから消費税を上げない方がいい」という議論があるが、そのような受け身の姿勢ではなく、経済も強化しなければならないという強い決意だ。政策の総動員をして、デフレ脱却や経済の活性化に努める。行政改革や政治改革、(国会議員)定数削減をしっかりやり抜く。2014年4月に消費税率を8%に引き上げる時までに、あらゆる改革をやり抜かなければならない。

 「何かをやってからその後に」という理屈で、これまで決めるべきタイミングをずっと逃してきた。国難から逃げる政治ではなく、国難に立ち向かう政治。国論を二分するテーマでも先送りせず、決断し、実行する政治に道筋をつけていきたい。

 処分に時間かけず

 民主党から造反者が出たのは、極めて残念な結果だ。当然、党議拘束がかかっていた。党内のルールにのっとって厳正に対応したい。

 (処分の中身を)他党から言われる筋合いはない。民主党としてどう対応するかだ。役員会で発議し、常任幹事会で決定・承認し、倫理委員会に諮問する。発議する段階で、輿石幹事長とよく相談して決めたい。具体的な処分の内容はこれからの話だ。中身を言う段階ではない。

 (処分の時期について)一人ひとりがどの法案に反対したのか、どういう理由なのかを含めて精査する時間は必要だが、だらだらとやるということではない。

 (反対票を投じた小沢一郎元代表による)新党(結成)や内閣不信任決議案(提出)というのは、仮の話だ。私は国民の生活が第一という(党の)理念の原点は踏まえており、なぜ一体改革で齟齬(そご)が出るのか分からない。私自身は原点から外れているつもりはない。(小沢氏と)会談するかどうかは(今後の)判断次第だ。

 解散、適切な時期に

 (輿石氏や)誰かの責任という話ではない。(造反は)残念な結果だが、しっかり前に進むことだ。参院で法案を成立させる責任を執行部として共有していきたい。

 (衆院解散については)やらなければいけないことをやり抜いた後に民意を問う。適切な時期に民意を問う基本姿勢はそのままだ。その意味では、まだ今ではないと(輿石氏と)問題意識の共有はあった。

 特例公債法案も

 国会が延長された中で、様々な困難を解決できるよう全力を尽くしていく決意だ。ねじれ国会では、与野党がしっかり合意しながら前に進めなければならない。時には針に糸を通すようなこともあるが、大変粘り強い作業をしないと物事が進まない。今回の一体改革がそうだ。

 「政策のスクラム」を組む可能性のある政策についてはしっかり与野党協議をやっていきたい。まだ特例公債法案が残っている。真摯(しんし)に与野党協議を求めて、結論を出せるように努力していきたい。

 (秋の民主党代表選への対応というのは)話があさってに行き過ぎだ。緊張感を持って(一体改革関連法案の)成立に万全の態勢を期していきたい。代表選うんぬんまで考えていない。国民生活と経済財政に責任を持つ立場なので、しっかりやり抜いていきたい。

法案反対57、欠席・棄権16民主は分裂状態

民主党

 消費税率引き上げを柱とする社会保障・税一体改革関連法案は26日午後、衆院本会議で採決され、民主、自民、公明、国民新、たちあがれ日本の各党などの賛成多数で可決、参院に送付された。

 関連法案のうち、消費税法改正案の採決では、民主党から小沢一郎元代表グループを中心に57人の議員が反対票を投じ、16人が欠席・棄権した。野田首相が政治生命をかける重要法案で大量の造反が出たことで、民主党は分裂状態に陥った。

 関連法案は7月上旬に参院で審議入りし、7月下旬にも成立する公算だ。

 与党の勢力は国民新党を加え、292人。民主党から54人以上が離党すると、少数与党になり、内閣不信任決議案を単独では否決できないなど、政権運営は厳しくなる。このため、57人の反対票が出たことを、民主党執行部は深刻に受け止めている。ただ、小沢氏は新党結成を視野に入れているものの、反対票を投じながら離党を否定する小沢グループの議員もいる。党内では「直ちに政権運営が行き詰まるわけではない」との見方も出ている。

 

民主造反57人「極めて残念な結果」と首相

民主党 一体改革関連法案が衆院通過したことを受け、記者会見する野田首相(26日午後6時12分、首相官邸で)=清水敏明撮影 記者会見する野田首相

 今国会最大の焦点である消費税率引き上げを柱とする社会保障・税一体改革関連法案が衆院通過したことを受け、野田首相は26日夕、首相官邸で記者会見した。

 首相は、消費税法改正案の採決で民主党内から57人が反対票を投じたことについて、「極めて残念な結果だ。当然、党議拘束がかかっていた。私と(輿石)幹事長とよく相談し、党内のルールにのっとって厳正に対応したい」と述べた。

 首相は、「『何かをやってからその後に』との理屈で、これまで決めるべきタイミングをずっと逃してきたんじゃないでしょうか。決めるべき時に決める。結論を出す。先送りをしない。そういう政治をつくり出したい」と、法案への理解を求めた。

 また、「気を引き締めて今まで以上に緊張感をもって参院での審議に臨み、何としてもこの国会中に成立させたい」と、改めて今国会での法案成立に意欲を示した。

 衆院解散の時期については、「やらなければいけないことをやり抜いた後に民意を問う」と明言を避けた。9月に予定される民主党代表選については、「代表選うんぬんということはまだそこまで考えていない」と話した。

反対・棄権・欠席、民主衆院議員の顔ぶれ

民主党

 消費税法改正案の採決で反対、棄権、欠席した民主党衆院議員は次の通り(カッコ内は選挙区。は小沢一郎元代表グループ以外の議員。敬称略)

 反対

 【当選14回】 小沢一郎(岩手4)

 【当選8回】 鳩山由紀夫(北海道9)

 【当選5回】 東 祥三(東京15) 川内博史(鹿児島1) 小林興起(比例東京) 山岡賢次(栃木4) 山田正彦(長崎3)

 【当選4回】 牧 義夫(愛知4) 松野頼久(熊本1)

 【当選3回】 小泉俊明(茨城3) 小宮山泰子(埼玉7) 鈴木克昌(愛知14) 中津川博郷(比例東京) 樋高 剛(神奈川18)

 【当選2回】 青木 愛(東京12) 太田和美(福島2) 岡島一正(千葉3) 古賀敬章(福岡4) 階  猛(岩手1) 辻  恵(大阪17) 中川 治(大阪18) 松崎哲久(埼玉10) 横山北斗(青森1)

 【当選1回】 相原史乃(比例南関東) 石井 章(比例北関東) 石原洋三郎(福島1) 石山敬貴(宮城4) 大谷 啓(大阪15) 大山昌宏(比例東海) 岡本英子(神奈川3) 笠原多見子(比例東海) 加藤 学(長野5) 金子健一(比例南関東) 川島智太郎(比例東京) 菊池長右ェ門(比例東北) 木村剛司(東京14) 京野公子(秋田3) 熊谷貞俊(比例近畿) 熊田篤嗣(大阪1) 黒田 雄(千葉2) 菅川 洋(比例中国) 瑞慶覧長敏(沖縄4) 平 智之(京都1) 高松和夫(比例東北) 橘 秀徳(神奈川13) 玉城デニー(沖縄3) 中野渡詔子(比例東北) 萩原 仁(大阪2) 橋本 勉(比例東海) 畑 浩治(岩手2) 初鹿明博(東京16) 福嶋健一郎(熊本2) 福島伸享(茨城1) 福田衣里子(長崎2) 水野智彦(比例南関東) 三宅雪子(比例北関東) 村上史好(大阪6)

 棄権

 【当選6回】 小沢鋭仁(山梨1)

 【当選5回】 原口一博(佐賀1)

 【当選4回】 黄川田徹(岩手3)

 【当選3回】 篠原 孝(長野1) 村井宗明(富山1)

 【当選2回】 橋本清仁(宮城3) 福田昭夫(栃木2)

 【当選1回】 石森久嗣(栃木1) 空本誠喜(広島4) 玉置公良(比例近畿) 宮崎岳志(群馬1) 柳田和己(比例北関東) 山岡達丸(比例北海道)

 欠席

 【当選14回】 羽田 孜(長野3区)

 【当選2回】 石関貴史(群馬2) 梶原康弘(兵庫5)

茶番劇は終わった、私にはそうにしか見えなかった・・

何故なら野党である自民が推し進めていた消費増税に野田内閣が飛び付いたのだから、野党が反対をする理由も無く、そして、誰しもがそう思っていた筈だ。

興味はどの程度造反者が出るか?だけ、だった。

 

「政策の総動員をして、デフレ脱却や経済の活性化に努める。行政改革や政治改革、(国会議員)定数削減をしっかりやり抜く」と言うのをどこまで行動してくれるか?

中途半端な定数削減では国民感情は収まらないと言う気持ちで決めていって欲しいと思う。

        ・・・歳費削減も安定財源に入れる気持ちで

 

「私自身は原点から外れているつもりはない」と言っているが国民は理解出来てない、説明を・・・

民主党は消費増税をしなくても埋蔵金で十分まかなえるとの事で民主党に入れている。

 

九度山 真田の庄