17日の衆院社会保障・税一体改革特別委員会での主な質疑と答弁は次の通り。
◇一体改革
前原氏 一体改革に「政治生命をかける」と言っているのはなぜか。
野田首相 国民皆年金、皆保険という世界に冠たる制度が、維持可能かどうか多くの皆さんが不安に思っている。その意味で、安定財源として消費税の引き上げをお願いする。国益を考え、与野党が胸襟を開いて成果を得るのが極めて大事だ。
◇消費増税
前原氏 消費増税をやらないとどういう事態になるか。
安住財務相 国債が信用されなくなり値段が下がれば金利が上がる。国債の発行額をできるだけ抑えながら、財政再建を進めないといけない。
前原氏 なぜ法人税や所得税でなく消費税を上げるのか。
財務相 今の税率構造では、若い人に全てのしわ寄せが行きかねない。高齢者にも負担をある程度いただき、制度を維持していく。
前原氏 消費増税法案に「名目成長率3%、実質成長率2%」の目標を入れた意味は。
首相 新成長戦略で打ち出した政策目標だ。財政のことを考える一方、経済成長も実現しなければならない。この政策目標に政府として全力で取り組む。
前原氏 (低所得者ほど消費増税の負担感が増すとされる)「逆進性」対策は必要だ。
首相 低所得者対策、逆進性対策は間違いなく必要だ。これまで党内の議論の積み重ねで給付つき税額控除が基本的に我々の考え方になっている。ただ、逆進性対策の中で、軽減税率を効果的に使えないかという議論もある。与野党間で真摯(しんし)に胸襟を開いて議論を進める。
樽床氏 年金医療税の名称の方がはるかに分かりやすい。
首相 (細川内閣で)「国民福祉税」と言った時もあったが、理解が進んだかというと決してそうではなかった。
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